産まれるまでと産まれた時のことぶーくんとチャトくんは、一卵性の双子です。地元の病院では、双子妊娠、しかも一卵性の場合は特にリスクが高くなるため、ある程度の週数になれば管理入院しなくてはいけないと言われていました。 けれど、思ったよりもずっと早く、 妊娠15週のころから少し歩くだけでお腹がはるようになり、予定よりもかなり早い時期から管理入院をすることになりました。 入院中は、お腹の張り止めのため、24時間ウテメリンの点滴をいれていましたが、週数がすすむにつれ、ウテメリンでは張りがおさえられなくなって、薬を変えていた記憶があります。 それでも、お腹のなかの2人は元気で動いていました。とくにぶーくんの方が元気いっぱい、私のお腹をボコボコけとばしていました。チャトくんは、いつもおとなしく寝ていたようです。 お腹の大きさは加速度的に大きくなり、22週のころには臨月ほどの大きさになっていました。双胎間輸血症のため、ぶーくんの側の羊水が異常に増えてしまっていたのです。張りもひどくなったため、あおむけに寝られず、横向き寝で絶対安静の状態でした。正確に何週目かは忘れてしまいましたが、子宮口をしばる手術もしました。 妊娠23週6日の夜、ベッドに体を起したとたん、突然破水。ぶーくんの側の羊水が、ものすごい勢いで流れ出てしまいました。 その後、緊急帝王切開。 危険な状態だったぶーくんが先に取り出されました。 続いてチャトくんも。 母子手帳の記録によると、その差わずか1分だったようです。 2人は産声をあげませんでした。自力で息のできる状態ではなかったはずですし、後で知ったことですが、ぶーくんは仮死の状態でした。私はこの時、2人の姿を見ていません。2人は、生まれて即座にNICUへ運ばれていったからです。 未熟児専門の医師たちが、専用の救急車で2人を迎えにきてくれていたのです。その場でサーファクタントなどの処置をして、救急車内で手当てしながら搬送してくれたそうです。 幸運なことに、近くの小児医療センターのNICUに2人分の空きがあり、2人はそこへ入院させてもらうことになりました。 |